
この冬いちばんの冷え込みとなった12月下旬、来年の2月に開催される「
三浦半島縦断トレイルラン大会」(42km)の前半部分の試走を行いました。この大会は、神奈川県横浜市の港南台から三浦海岸までの丘陵地帯のトレイルをたどってフルマラソンに近い距離を走るレースです。設定されたルートは分岐が複雑なうえ、何度か狭い住宅街の道を通り抜けたりするので、事前に試走をしておかないとミスコースの可能性が大です。ネット上には、すでにこのコースを試走したレース参加予定者のレポートがいくつかアップされていますが、地図や言葉だけでは不明な個所が多く、練習をかねて自分で試走してみるのがいちばんです。
ただし、数日前から右脚のふくらはぎが肉離れ気味だったので、歩くより速い程度のジョギングペースを心がけ、異変が起きたらすぐにエスケープするつもりでいました。
スタート~CP1(朝比奈切り通し)クリスマスの日の早朝6時、まだ暗い中を港南台の駅に到着します。「
つぐみ団地」のスタート地点を確認してから、そのままスタートします。港南台五丁目からハイキングコースに入って「
円海山」の近くで日の出を迎えます。ここからは尾根道を南に向かいます。ここでのポイントは、グリーンで色分けされた道標を「
A11」までたどり、「
G16」で「
鎌倉天園」方面に向かうことです。そのあとしばらくは「
コナラの道」の道標が続きます。このあたりは「
鎌倉アルプス」のトレイルランで走ったことがあるので、スムーズな通過です。「
市境広場」に出ると、はっきりとした左折ポイントがあり、ここに入って最初の分岐を右(南)に向かいます。
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ハイキングコース・詳細地図]
やがて左手の崖下に「
マツモト朝比奈工場」と思われる建物群と朝比奈の町並みが見えてきます。眺望に見とれているとトレイルを踏み外しかねないので、注意が必要です。この次の分岐には目印の白いテープがあり、ここを右に進みます。鉄塔(No.55)の下を通過したあとも、ところどころに目印があって迷うことはありません。開けたところに出ると、そこは小さな畑で、周囲の柵に沿って回り込み、再び狭いトレイルに入ります。すると、すぐに県道204号線に突き当たります。
県道を右に「
鎌倉霊園」へと登っていきますが、路肩が狭いので、対向車があるとできるだけ右側に寄ってやり過ごします。霊園の手前には自動販売機があるので、早くも給水したい場合には便利かもしれません。
「
朝比奈峠バス停」(金沢八景行き)の前から「
朝比奈西門」を通り抜け、県道上の横断歩道橋を渡り終えたら左手に降りて、正面の芝地の中に入っていきます。そのいちばん奥にブロックと石でしつらえた踏み台があり、踏み跡のあるトレイルが始まっています。この先しばらくは、目印の白いテープが木の枝や幹に付けられています。
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鎌倉霊園・詳細地図]
このあと、意外にもあっけなく「
朝比奈切り通し」に突き当たり、ここを右に上っていきます。左手に「
熊野神社」の入り口や岩肌に掘られた仏像を見たあとで道は下りはじめますが、路面は濡れていて慎重に足を運びます。道が前方で蛇行し、車の走る音が聞こえてくるあたりがCP1で、左に登る道へ入ります。このとき、一人のハイカーが小走りで直進していきました。試走のランナーではないようです。山道に入って最初の大きな分岐は道標のある三差路ですが、道標で行き先が示されていない右の道へ進みます(東朝比奈・三信住宅へ進まない)。スタートからここまでおよそ2時間が経過しています。
CP2(東朝比奈公園)へ <11km地点>この次の分岐では、道標に「
六浦方面」と示されている道へ左折します。次の二股の道は、目印はありませんが右に進みます。すると、トレイル左側のフェンスに「
在日米軍施設」の看板が何度も現れるので、これが進行方向の目印になります。
「
北鎌倉線No.30」の鉄塔の背後に「
千光寺・六浦方面」の道標があり、ここを右に向かいます。しばらくすると両側にフェンスのある階段があり、広い舗装路を進むと右手に「
千光寺」が見えてきます。
「千光寺」を過ぎ、すぐの交差点を右折すると右手にCP2の「
東朝比奈公園」があります。ここは制限時間が設定された第一関門となっていますが、今回は二時間半程度かかりました。
公園を出てからは住宅地を道なりに、右へ右へと下っていくと「
三信住宅入口」交差点に出るので、ここを右折して前方に見える「
横浜横須賀道路」の高架下をくぐります。「
六浦霊園」入口の看板のあたりで黒いフェンスの向こう側を見ると、再びトレイルが始まっています。
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東朝比奈公園・詳細地図]
CP3(鷹取山)へ「
六浦霊園」入口脇のフェンスを回り込んで、トレイルに復帰すると、すぐに目印の白いテープが目に入ります。まもなく行く手を道幅の広いトレイルが直角に横切っていて、ここで右に行くべきか左に行くべきか迷いますが、よく見ると手作りの「
タ??山」という小さな道標があり、正面の斜面の上を示しています。たしかに、そこにはしっかりした踏み跡があるので、右でも左でもない直進コースを選びます。すると、やがて「六浦霊園」と思われる敷地や「
環境クリーンセンター」の施設が見えて、正しいルートであることが確認できます。
途中で道標のない分岐もありますが、方位と勘に従って鷹取の住宅地に沿うように南下します。途中、鉄塔(No.47)の下で休憩がてら携帯電話をかけたら、50分ほど話し込む羽目になってしまいました。電話中、一人のトレイルランナーがコースを南へ駆け抜けていきました。
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六浦霊園周辺・詳細地図]
再スタートし、児童公園のような広場の脇を通過したあと、切り立った崖が見えてきて鷹取山が近いことがわかります。仏像が描かれた岩肌の横の急斜面をロープをつたって登ると、道は左右に分かれています。ここで地図を確認しようとしたら、マップケースが見あたりません。どうやら途中で落としてしまったらしく、仕方なく道を引き返します。児童公園のあたりまで戻ることになって20分ほどタイムロスしましたが、この日は風が強かったにもかかわらず、すべて回収することができました。
再び先ほどの分岐に戻ると左折し、二股になった道の右側を進みます。岩場を回り込み、視界が開けたところが、ロッククライミングの練習場所として人気があるという「
鷹取山」です。大会では頂上の展望台まで登るようですが、今回は省略して、先へ進むことにします。
CP4(田浦・板取公園へ)「
鷹取山」の岩場の間を通り抜け、道標に従って「
京急田浦駅」方面へ向かいます。駅への道標は頻繁に現れるので迷う心配はありません。一個所、左折して「京急田浦駅」に向かう道も示されていますが、鉄塔が現れるまでは直進です。
No.42の鉄塔付近でちょっと迷いますが、手前にトレイルを見つけて下ると「
二子山方面」への道標があり、住宅地手前の分岐を直進して坂を登ります。すると、これまでの試走者がみんな驚いた「
民家の玄関脇のトレイル入口」が現れます。たしかに、この先はちゃんとしたトレイルコースになっています。
すぐに、東に開けた場所からは横須賀港、そのはるか先には「
東京湾アクアライン(?)」と思われる道路が伸びているのが見渡せます。No.41の鉄塔を回り込むと、金属製の階段を降りていきます。降りきったところでは鉄条網でトレイルが分断されているので、ここを右折し、鉄条網の切れ目からトレイルに入ります。そのすぐ先にあるハシゴを登ってからは、鉄塔や白いテープを目印に進みます。
「
沼間隧道」の上を越えたあたりで視界が開けると、左手に「
ニックライブステイツ」というマンション(?)が見えます。突き当たりの民家の手前を左折、長い階段を降りていきます。そして、T字路を右折したあと、道なりに左へ坂を登っていきます。すぐに「
板取公園」の看板があり、その数十メートル先が第二関門の「
田浦・板取公園」です。この公園を出てからは突き当たりを右折、目印の送電線鉄塔を目指して南に向かいます。
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沼間隧道周辺・詳細地図] [
板取公園周辺・詳細地図]
CP5(乳頭山)へ進行方向の目印となる送電線鉄塔は、小高い丘の上に立っている「
田浦線No.23」で、「
三浦アルプス登山口」の道標がある階段を登っていきます。
このあとは、コース上の道標に従ってひたすら「
二子山」を目指します。この区間のトレイルは走りやすく、落ち葉がよいクッションになってくれます。左手には、「
横浜横須賀道路」が南北に走っているのが何度も目に入ります。この「
三浦アルプス」は一年前に走ったことがあるので少しは土地勘があり、安心して走れます。道標で「二子山」と「
畠山」が分岐する地点では「畠山」に向かいます。やがて金属製の階段があり、その下に置かれた目立たない道標には「
乳頭山」とあり、ここを登っていきます。
CP6(不動橋)へ「
乳頭山」の頂上からは横須賀港を見渡せます。頂上からは反対側の階段を下って「
畠山」への分岐へと進み、さらにその先でコンクリート柱にマジック書き(?)された分岐に入ります。ちょうどこのとき、後ろから来た二人のトレイルランナーが、この分岐を駆け下りていきました。
この先の道標でも「畠山」方面を選びますが、やがて第二関門となっている「
不動橋」という地名も現れます。今回は初めてのコース試走で、脚の状態は万全ではなく、地図を落としたり、長電話をしたりと予想以上に時間がかかってしまいました。そこで、この日は22km地点の「不動橋」で切り上げ、後半20kmの試走は、あらためて別の日に行うことにします。
「畠山」の頂上に着くと横須賀方面の眺望が開けていて、一本だけ季節はずれの紅葉を見せている木があります。
「畠山」から道標に従って「
木古庭(きこば)」の町へ下っていくと、風に揺れる竹林の間を通り、舗装路に出ます。ここを左折した突き当たりが県道27号線にある「不動橋」の交差点で、この先のコースは橋を渡ってから川沿いを南に向かうことになるはずです。
近くには不動橋バス停があり、ここから路線バス(180円)で衣笠駅へ向かい、総武線快速電車で都内に戻りました。
■距離:約22km
■時間:約7時間(正味走行時間5時間程度)
<コメント>
・コース 「えっ、こんなところを走るの?」という意外性のあるコース設定で、以前に走った「三浦アルプス」よりも楽しんで走ることができました。コース前半部分では、「乳頭山」と「畠山」への登りがきつく、それまでにどれだけ時間の余裕を作れるかがポイントになりそうです。
・ウエア 冬のトレイルランということで、ウェアの下はヒートテックのタイツに七分丈のパンツ、上はヒートテックの長袖アンダーにマイクロフリースの上着という「ユニクロ仕様」にしました。風が強かったものの、走っていると汗をかくので、途中からネックウォーマーとウインドブレーカーは脱いだままでした。手袋は防寒だけでなく、岩や木の幹をつかんだりするときや転倒時の保護という点で必須です。
・シューズ コースには濡れて滑りやすかったり、岩や木の根が浮き出たりしている部分があり、さらに刈り取られた笹竹の鋭い茎が地面から突き出ていたりもするので、防水性のあるしっかりしたトレランシューズが必要だと感じました。手持ちのシューズの中で、New Balance M780Jを久々に履いてみました。やや重く感じましたが、本番もこのシューズで走ろうと思います。
・体調 数歩走るだけで痛みが走っていたふくらはぎは、この試走のあとで元の状態に戻りつつあります。ゆっくりジョギングすることで血行がよくなり、痛みを生み出す物質がいくらか排出されたのかもしれません。これからは少しずつ負荷をかけていき、トレイルをまともに走れるようにしたいと思います。
・栄養&水分補給 今回は気温が低かったせいもあり、1リットルのハイドレーションパックで間に合いました。食料はプロテインバーとチョコレート類だけで、量も少なめでした。
・今後の予定 コース後半の試走はできれば年内に行い、来年は通過タイムを気にしながらレースモードで全コースを走ろうと思っています。なお、今回のルート情報には記憶違いによるミスの可能性もあるので、その場合には正しい情報に随時更新する予定です。 |