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再訪・大菩薩嶺-丹波山から西へ

再訪・大菩薩嶺-丹波山から西へ
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たぶん今年最後となるトレイルランは、「大菩薩嶺」(2,057m)です。この山には3年前に一度登りましたが、その時はたいていのガイドブックで紹介されている甲州市の「千石平」登山口からスタートしました。今回は、逆方向となる丹波山村からのスタートで「大菩薩嶺」を目指すことにします。そのためには、朝早く奥多摩から丹波山行きのバスに乗る必要がありますが、休日は9時30分が最初の便です。しかし、平日ならば6時55分発の便があります。天気予報でも、週末は雨や曇りがちのようなので、晴天の確率が高い木曜日に出かけることにします。

週末はハイカーの姿が目立つJR青梅線も、この日はガラガラで1つの車両に1人か2人の乗客しかいません。奥多摩駅に着いても人影はまばらです。丹波行きのバスがやって来たので、乗り込もうとすると、そのドライバーに「どちらまでですか?」と聞かれたので「丹波役場前です」と停留所名を答えると、「では、鹿倉山(ししくらやま)に登るんですね」と言われます。その山のことは知りませんでしたが、そうすると、わりと人気の山のようです。
バスが出発するころには自分も含めて4名のハイカーが乗り込み、そのうち1人は鴨沢で降り、残りの3人はみな丹波役場前で下車します。反対側のバス停で帰りのバスの時刻表を確認すると、午後は14:16、16:31、18:21の3本だけです。この時点で、「大菩薩嶺」へのピストンはあきらめ、下山は甲州市側にすることに決めます。信号のあるT字路から多摩川にかかる橋を渡り、「大菩薩登山口」という標識の示す方向に舗装路を上っていくと、なるほど、「鹿倉山入口」という標識があります。途中、すれ違う小学生のグループが「おはようございます」と挨拶をしてきます。ハイカーには挨拶をするよう、しつけられているのかもしれません。ここを直進すると「高尾天平(たかおてんでいら)」(1,036m)への道標があります。
奥多摩からバスで出発大菩薩登山口へ高尾天平の入口
奥多摩からバスで出発大菩薩登山口へ高尾天平の入口

高尾天平」については予備知識がなく、単なる丘くらいだろうと思っていたところ、わりと傾斜の急な山道が続きます。この朝はかなり冷え込んでいて、最初は指先やつま先が痺れるような感じがしていました。しかし、うっすらと汗をかくくらい体が温まってくると、血行がよくなったのか、それも気にならなくなってきます。開けた北斜面から見おろすと、丹波山村の集落がずいぶん小さくなっています。
登り始めてから30分ほどで、「高尾天平」の頂上に到着。平たい土地が広がっているので、山の尾根というよりも日当たりのよい公園の並木道という雰囲気です。ここで上下のウインドブレーカーを脱いで、先週と同じく冬用サイクルウェアだけになります。すぐに走り抜けてしまうのがもったいないと思いながら、ジョギングペースで進みます。この先で、すぐに下りとなり、「藤ダワ」の分岐に差しかかります。この近くでは道路工事中で、新しそうな林道もあり、山道を通らなくても丹波山村へ行けるルートがいくつかあるようです。
丹波山村の集落高尾天平の並木藤ダワの分岐
丹波山村の集落高尾天平の並木藤ダワの分岐

ここからが、「大菩薩嶺」への本格的な登山道の始まりです。危険に感じる個所はありませんが、沢沿いのルートは日が差さず、体を動かしていないと寒気がしてきます。沢の水をよく見ると、ところどころで凍りついています。岩も多いので、走ることもできません。ようやく再び暖かい日が差してきたと思ったら、そこが「追分」の分岐で、「十文字」という名もつけられているように、ルートは4方向に分岐しています。また、ここからは北に「三ツ山」「雲取山」「七ツ石山」「鷹ノ巣山」などが一望できます。ここからしばらくは南斜面を南西に向かうので、暖かい日差しに恵まれます。また、気温は低いものの、風はほぼ無風状態で快適です。
沢沿いを進む追分から望む奥多摩の山々日当たりのよいトレイル
沢沿いを進む追分から望む奥多摩の山々日当たりのよいトレイル

次の開けた尾根が「ノーメダワ」と呼ばれる分岐です。ここにある古い道標には、丹波へは2時間半、「大菩薩峠」へは1時間半の所要時間と書かれています。丹波からここまでは2時間43分かかっているので、登り基調の道であることを考えれば、ほぼこの時間どおりです。この先の道は2つに分かれていますが、「大菩薩方面」と書かれた傾斜のきついほうの道を進みます。すると、序々に路面に雪が現れるようになります。ただし、雪と言っても、枯葉の上を薄く覆っている程度で、雪質もザラメ状なので問題ありません。今回は2,000m級の山に登るので、トレランシューズに装着できるスノースパイクのほか、簡易アイゼン(4本爪)を持ってきましたが、使う必要はなさそうです。また、場所によっては完全に土だけのトレイルに戻ったりします。「フルコンバ」という名の分岐の前後では日当たりがよく、雪は消えていますが、樹林帯の中入ると再び雪が深くなります。
ノーメダワトレイル上の雪フルコンバ
ノーメダワトレイル上の雪フルコンバ

しかし、標高が2,000m近くなってくると、日向でも寒さが増してきます。なるべく早歩きで進んでいくと、突然、妙に空気が暖くなったように感じます。そこは山側の斜面の砂地が露出しているところで、そこだけ砂浜のような暖かさです。しばらく手の平を押し当てて暖をとります。さらに進むと、地図には載っていない「ニワタシバ」と書かれた古い道標があり、そこには大菩薩峠まであと20分という文字が読み取れます。日陰の雪の深い区間を通り過ぎると、そこが雪に覆われた「大菩薩峠」(1,897m)です。先に見た標識のとおり、「ノーメダワ」からはちょうど1時間半かかっています。この日は、山小屋の「介山荘」が休業日のせいか、見渡す限り人影はありません。
暖かい砂地の斜面日陰に積もった雪大菩薩峠の介山荘
暖かい砂地の斜面日陰に積もった雪大菩薩峠の介山荘

大菩薩峠」からは、西に雪化粧した南アルプス連峰を、そして南には富士山を、北には八ヶ岳まで望むことができます。空には雲ひとつなく、無人の尾根で絶景を独り占めしている気分です。引き続き無風状態なので、じっとしていても暖かい日差しで体が温まってきます。とりあえず、最高地点の「大菩薩嶺」にも登っておこうということで、ガレ場や岩場を登っていくと、先方に3人の人影が見えます。この日、始めてみるハイカーです。
南アルプス連峰富士山と上日川ダム八ヶ岳
南アルプス連峰富士山と上日川ダム八ヶ岳

大菩薩峠」から先の積雪はまばらで、「賽ノ河原」と「雷岩」を問題なく通過し、「大菩薩嶺」には午後1時少し前に到着です。ここでは日だまりで唯一の食糧のゼリー飲料「速攻元気」を飲んだだけで、すぐに下山を開始します。3年前は、この先の「丸川峠」を経由して下山しましたが、北斜面の寒いルートという記憶があり、走りにくい雪道が予想されます。帰りのバスの時間も心配なので、「雷岩」から最短距離で下れる「唐松尾根」を行くことにします。この尾根は、普通の登山地図ではメインの登山ルートとして描かれていないので、悪路なのではないかと思っていましたが、岩が多いものの、ごく普通の登山道です。ほとんど南に向かっていくので、富士山を正面に見つつ、暖かい日差しを浴びながら気持ちよく下っていけます。ここでも、人の姿は皆無です。
賽ノ河原へ大菩薩嶺で折り返す唐松尾根を下る
賽ノ河原へ大菩薩嶺で折り返す唐松尾根を下る

唐松尾根」の最初の分岐にあるロッジ「福ちゃん荘」を通過し、傾斜の緩くなった山道をバス停のある「裂石」(さけいし)へ向かって下りていきます。「上日川峠」もすぐに通過、3時発のバスに間に合うように、走れるところは走るようにします。ところが、山道は下るにつれて狭くなるとともに勾配が増し、トレイルに降り積もった落ち葉のせいで走りにくくなります。そして、午後2時半ごろにようやく「千石平」の登山口に到着します。ここからの舗装路が意外に長く感じます。それでもジョギングペースで下ってバス停に着いたのは、2時40分。のんびりとバスを待ち、最寄りの中央本線・塩山駅から特急電車で家には5時過ぎに帰り着きました。
平坦なトレイルを走る落ち葉が深く積もったトレイル裂石のバス停
平坦なトレイルを走る落ち葉が深く積もったトレイル裂石のバス停


■ 感 想

距離は20km近くありますが、きつい登り下りがなくて日帰りには楽なコースです。ただし、本格的な雪が降ったあとなら、ある程度覚悟がいるでしょう。通気性を重視したレース用の軽量トレランシューズ(SalomonのSpeed Cross 2)では、今回くらいの気温と雪道が限界かもしれません。今後に備えて、雪道用のハイカットのトレッキングシューズ(ある程度走れて、スノーシューが装着できるもの)を物色中です。やはり、雪や落ち葉で滑りやすいトレイルにはダブルストックは有効でした。
途中で見かけたハイカーは合計4人ほど、平日・日帰り登山ならではの自然独り占めを満喫できた1日でした。

■ 距離:19.5km

■ 獲得標高:1,648m(上り)/1,395m(下り)

■ 時間:6時間47分(休憩込み)

■ 行 程
丹波村役場前7:53
↓ 高尾天平入口8:04
↓ 高尾天平8:39
↓ 藤ダワ8:58
↓ 追分(十文字)9:54
↓ ノーメダワ10:36
↓ フルコンバ11:30
↓ ニワタシバ11:49
↓ 大菩薩峠12:07
↓ 雷岩12:49
↓ 大菩薩嶺12:54
↓ 雷岩13:02
↓ 福ちゃん荘13:30
↓ 上日川峠13:44
↓ 第二展望台14:03
↓ 千石平14:24
裂石バス停14:40

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川乗山から本仁田山へ

川乗山から本仁田山へ
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この週末も奥多摩でのトレイルランです。というのは、この近辺でまだ登っていない主な低山は「本仁田山(ほにたやま)」(1225m)を残すだけとなっていたので、今年中に登って一応の区切りをつけようと思ったためです。ただし、この山だけを登るのでは距離がもの足りないので、先週登ったばかりの「川乗山」(1364m)を別ルートから登り、そこから「本仁田山」を経由して、奥多摩駅へ下山するというルートを考えました。天気予報はまずまず、日中は暖かいということなので、ウェア類は先週と同じです。1つだけ違う点は、今回は登りで楽をしようと、ダブルストックを用意したことです。また、先週降った雪が日陰で凍結している可能性もあると思い、念のためにトレランシューズにも装着可能な雪道用スパイクも持参します。

JR青梅線の奥多摩行きの4両の車両には、ハイキングのオフシーズンのせいか乗客もまばらで、早朝の鳩ノ巣駅で降りたのは、やはり自分1人だけです。電車内で身支度を整えてあったので、無人の改札を出ると、まっすぐに登山口へと向かいます。踏切を渡って道なりに進んで住宅街の中の急坂を登っていき、民家の脇から登山道へ入ります。この登山道はよく整備されていて、ストックを使って快調に登っていくと、30分ほどで開けた場所に出て「大根山の神(おおねのやまのかみ)」の分岐に到着します。
夜が明けたばかりの鳩ノ巣登山道へ大根山の神の祠
夜が明けたばかりの鳩ノ巣登山道へ大根山の神の祠

地図上では、この付近で登山道が3方向に分岐していますが、いくつも置かれている道標のため、かえって混乱させられます。ポータブルナビを使いながらしばらく歩き回ってみると、次の目的地の「船井戸」に向かうには「本仁田山登山道入口」と書かれた道標ではなく、少し林道を下ったところにあるコンクリート製の階段から山道に入ればよいことがわかります。
意外にも、ここからしばらくは、トレイルラン向きの、傾斜が緩くて走りやすい区間が何度も現れます。浮き根や浮き石も少ないので、ストライドも伸ばすことができます。やがて、「大ダワ」への分岐を通過しますが、この道は去年の9月から桟橋崩落のため通行禁止のままとなっています。
船井戸方面へ走りやすいトレイル大ダワへの分岐
船井戸方面へ走りやすいトレイル大ダワへの分岐

さらに先へ進むと「船井戸」があり、ここが「大ダワ」につながる「鋸尾根」への分岐となっています。この日は、このまま「川乗山」へ向かい、復路でこのルートを使うことになっています。ここから先は勾配が一段ときつくなり、登坂のスピードも落ちてきます。午前9時ごろに「川乗山」へと延びる他の登山ルートと合流すると、その5分後には頂上に到着です。時間がまだ早いせいか、頂上には人影がありません。荒天だった先週とは異なり暖かい日差しが差していますが、気温が低いのであまり長居をせずに「鋸尾根」に向かいます。このとき初めて、単独ハイカーと2回ほどすれ違います。「船井戸」まで戻ってくると、道標の「鋸尾根」方面には「通行注意」と書かれています。たしかに、トレイルの幅は狭くてロープが張られた岩場もあり、その名前通りのギザギザ感はあります。ストックも邪魔になるだけです。しかし、危険を感じるほどではなく、逆方向からやってきた2人組みのハイカーともすれ違います。
船井戸の分岐川乗山の頂上ロープの張られた岩場
船井戸の分岐川乗山の頂上ロープの張られた岩場

やがてトレイルが急下降し、その先に「瘤高山(こぶたかやま)」と「本仁田山」が見えるところが「大ダワ」で、「鋸尾根」の終点です。ここで「悪路」も終わり、「本仁田山」への急登が始まります。その頂上に着くと、先客の2人のハイカーが日だまりに座っています。おそらく、奥多摩側から登ってきたのでしょう。ここからは、「東京スカイツリー」も見えるとのことですが、この日は地平線近くが霞んでいて、それを確認することはできません。
大ダワ手前からの眺望本仁田山への急登本仁田山の頂上
大ダワ手前からの眺望本仁田山への急登本仁田山の頂上

そろそろお昼時ですが、この日に持ってきた食糧はゼリー飲料1つだけで、それもすでに飲んでしまっています。特にすることもないので、すぐに下山を開始することにします。下り始めると、奥多摩側から「本仁田山」の頂上をめざして登ってくる何人ものハイカーとすれ違います。下山するにはまだ時間が早いようで、最後にすれ違った単独ハイカーには、もう下山するのかと驚かれます。
「今日は、どちらからですか?」
「鳩ノ巣からで、川乗山に登ってから鋸尾根を通ってきました」
「川乗山に行ったんですか、それだとずいぶん速いですね!」
「途中、走りましたから」
「なるほど、でもまだ午前中ですよ」
「はい、温泉でも入って、それから帰ります」
そして、このハイカーの拍手を受けながら下山を続けます。やがて集落が見えてきて、最初の民家の先が奥多摩側の登山口です。JRの駅はすぐ近くかと思ったら、そうではなく、長い下りの舗装路が続いています。ここをジョギングペースで下っていき、「日原川」を橋で渡ったすぐ先が奥多摩駅でした。時間は12時前、午前様のトレイルランとなりました。そのまま温泉施設「もえぎの湯」に行くと、この時間はまだ人も少なく、しばらく露天風呂を独占して体を癒やしたあと、まだ暖かい午後の早いうちに帰宅しました。
頂上へ向かうハイカー奥多摩側の登山口舗装路を奥多摩駅へ
頂上へ向かうハイカー奥多摩側の登山口舗装路を奥多摩駅へ


■感 想

このコースの中盤、大根山の神から船井戸のあたりまでは、快適なトレイルランを楽しむことができます。ストックを使うことで、急登も比較的楽に感じました。雪はまったく残っていませんでした。今回のように、早出、早回りの山行で午前中に下山すると、温泉や帰りの電車も混むことがありません。
日中でも気温が低かったせいで水分はほとんどとる必要がなく、ペットボトルのスポーツドリンクはまったく飲みませんでした。

■距 離・獲得標高

13km /1301m(上り)、1324m(下り)

■行 程

鳩ノ巣駅6:20
↓ 登山口6:28
↓ 大根山の神7:00
↓ 大ダワへの分岐8:15
↓ 船井戸(往路)8:45
↓ 川乗山頂上9:06
↓ 船井戸(復路)9:24
↓ 大ダワ10:09
↓ 本仁田山頂上10:48
↓ 奥多摩側登山口11:39
奥多摩駅11:55

(トータル5時間半)

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川乗山から棒ノ折山へ

川乗山から棒ノ折山へ
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12月最初の週末は、3週連続となる奥多摩でのトレイルランです。今回は、青梅線の古里(こり)駅をスタート地点にして北上、「赤久奈山」(924m)を経由して「川乗山/川苔山」(1363m)に登ります。そのあと「日向沢ノ峰」(1356m)から東に向かい「長尾丸山」(958m)、「棒ノ折山(ぼうのおれやま)」(969m)を通過して、秩父の「名栗湖/有間ダム」にゴールします。時間があれば、「名栗湖」の近くにある温泉「さわらびの湯」に立ち寄ってから、飯能経由で帰るというプランです。

早朝の古里駅で降車したのは自分1人。この週末は寒波が関東地方に南下してくるという予報ですが、思ったほど寒くはありません。上下ともウインドブレーカーを脱ぎますが、今回は冬用サイクルジャージの下はノースリーブではなく、アンダーアーマーの長袖Tシャツを身につけています。また、ランニング用キャップも耳当て付きのものにして、ネックウォーマーとマスク(普通の不織布のもの)も装着します。駅舎の裏手に回ると、地図とポータブルナビでさっそく登山道を探します。すると、すぐに「川乗山」への道標が見つかります。しかし、自分で作ったデータをポータブルナビで表示したルートとは方向が異なるようです。ここは、ナビ表示のルートで行くことにして、熊野神社の横からいきなり始まる登山道らしき道を進むことにします。しかし、登るにつれてルートには人の踏み跡が途絶え、急勾配となってヤブこぎ状態となります。勾配の角度も場所によっては45度を超えていそうです(あとで確認したら、500m進んで250m登るという急登)。
早朝の古里駅川乗山への道標暗く、踏み跡がない状態の登山道
早朝の古里駅川乗山への道標暗く、踏み跡がない状態の登山道

倒木をまたぎ、何度もトラバースを繰り返しながら、ようやく尾根の上の登山道にたどり着いたときは、出発してから1時間もたっています。最初に見た道標に従っていれば、「ズマド山」(724m)の西をかすめてすぐに尾根に出るところ、この山の東側を直登するルートをとってしまったようです。ルートラボでは波線表示されていましたが、それは「廃登山道」のようです。気を取り直して「川乗山」方面に進むと、森林浴気分で歩ける尾根道が続きます。空には厚い雲が広がって日差しはなく、トレイルは前日の雨で湿っていますが、それが落ち葉の香りを強めているようで、晩秋の雰囲気を満喫できます。さらに、次第にモヤが出てきて、ちょっと幻想的な雰囲気にもなります。
序盤に急登があったせいか、少々の登りでも楽に感じられます。「赤久奈山」の山頂はあまり特徴がなく、立ち止まらずに通過します。
登山道に合流晩秋の色濃い尾根道赤久奈山の頂上
登山道に合流晩秋の色濃い尾根道赤久奈山の頂上

やがて南に眺望が開けると、あちこちの山々もモヤに包まれているのがわかります。何度か小雨が降ってきますが、いずれも数分でやみ、雨具兼用のウインドブレーカーを身につける必要はなさそうです。ルートはやがて林道と合流したあとで、「川乗山」へと続く山道を登っていきます。登山地図を見ると、「川乗山」手前ではいくつかのルートが複雑に交錯していますが、道標に従っていけば問題ありません。手書きで「狼住所(オオカミスンド)」と書かれた道標からは、鳩ノ巣や奥多摩へ下るルートがあります。「川乗山」が見えてくると、なだらかな尾根が頂上へと続いています。このとき、それまで曇っていた空の一部に青空が広がり、頂上への到着を待ってくれていたかのように日が差してきます。
モヤにかすむ山々川乗山の手前の三叉路頂上に延びる尾根
モヤにかすむ山々川乗山の手前の三叉路頂上に延びる尾根

川乗山」の頂上は広く、ベンチもいくつか置かれています。ここまで、1人もハイカーを見かけなかったものの、先客のハイカーが2名います。ベンチに座り、今回唯一の補給食であるゼリー飲料を飲むと、体が冷えないうちに次の「棒ノ折山」に向かうことにします。すると、再び空が暗くなり、モヤが立ちこめてきます。気温も上がらないので、走れるところはジョギングペースで進みます。先週に通ったばかりの「踊平(おどりだいら)」を30分後に、さらにその20分後に「日向沢ノ峰」を通過します。すぐに、「棒ノ折山」まであと6kmという道標が見えるので、このルートを下っていきます。
川乗山の頂上踊平を通過棒ノ折山へ
川乗山の頂上踊平を通過棒ノ折山へ

ここからは尾根道が東に延びていて、次第に強くなってくる北風にさらされます。とうとう、雪というよりもアラレのような氷の粒が降ってきます。ただし、固く締まっているので、体に当たってもすぐに下に落ちてくれます。途中、2個所ほどロープを使っての急登がありますが、それ以外は走ろうと思えば走れるので、体温を維持するためになるべく走ることにします。
長尾丸山」の手前からは、今度は本格的な雪となり、木々がまばらな尾根では横殴りの風とともに雪が水平に流れていきます。帽子の耳当てを下げ、マスクを付けて頭部を保温します。
アラレが降り始めるロープを使っての急登長尾丸山を通過
アラレが降り始めるロープを使っての急登長尾丸山を通過

正午を過ぎると、いよいよ雪と風が吹雪のように激しくなり、積もり始めた雪の上で靴がキュッキュッという音を立てます。アイゼンやスパッツを付けるほどではないものの(持って来ていませんが)、雪上トレイルランを楽しむ余裕はあまりありません。これが3000m級の山だったら、相当厳しい状況でしょう。ただし、体を動かし続けている限り寒さはそれほどでもなく、予備のフリースの上着やフェイスマスク、冬用手袋や帽子などを取り出す必要は感じません。この尾根上では、「槇ノ尾山」(945m)の手前で1人のハイカーとすれ違っただけです。
幸いにも、「棒ノ折山」に近づくと、天候が急速に回復して青空が広がってきます。そして、頂上に到着すると、暖かい日差しさえ差しています。この日は山の頂上に着くたびに天気がよくなる巡り合わせのようです。
槇ノ尾山を通過雪道を走る雪の棒ノ折山
槇ノ尾山を通過雪道を走る雪の棒ノ折山

棒ノ折山」の広い頂上には、南や西からのルートから登ってきたと思われるハイカーが何人も休んだり、記念写真を撮ったりしています。周囲の山々はまだ晩秋の雰囲気ですが、ここだけは冬山の様相なのが面白いコントラストになっています。「名栗湖」へ向かう下山道を下ると、これから登ってくる数人のハイカーとすれ違います。やはり、ここは人気のハイキングコースのようです。途中の「ゴンジリ峠」からは「名栗湖」の水面が見えるので、ようやくゴール地点が目で確認できます。
棒ノ折山からの眺望名栗湖への下山道ゴンジリ峠から望む名栗湖
棒ノ折山からの眺望名栗湖への下山道ゴンジリ峠から望む名栗湖

ゴンジリ峠」から階段を降りて「白谷沢登山道」に入ると、沢沿いの道のほとんどは滑りやすい岩場です。それなりに雰囲気はあってよいのですが、夏場のほうが気持ちのいいルートでしょう。また、クサリ場などでは慎重に下りるので、なかなか距離を稼げません。午後2時前、「白谷沢登山口」に到着すると、目の前に「名栗湖」が広がっています。青空に紅葉も映えて、2時間前の横殴りの雪は何だったのだろうと思えてきます。この日は、ここから舗装路を下って「さわらびの湯」で汗を流して着替えをし、さっぱりとしてから飯能行きのバスに乗って帰宅の途につきました。
白谷沢登山道クサリもある岩場名栗湖にゴール
白谷沢登山道クサリもある岩場名栗湖にゴール


■ 行 程

JR古里駅6:20
赤久奈山8:15
川乗山9:43
踊平10:15
日向沢ノ峰10:36
長尾丸山11:54
槇ノ尾山12:17
棒ノ折山12:34
ゴンジリ峠12:41
名栗湖13:52

■ 感 想

途中、雪に降られましたが、全長20kmほどの低山トレイルランを満喫することができました。今回も、ポータブルナビがとても役に立ちましたが、うっかりすると頼りすぎてしまうので要注意です。
この数週間で、奥多摩北部の登山道の様子がだいぶわかってきたので、来年あたりは「棒ノ折山-蕎麦粒山-天目山-酉谷山-白岩山-雲取山」という東京・埼玉の都県境の縦走をしてみたいと思います。

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天目山から蕎麦粒山へ

天目山から蕎麦粒山へ

11月後半の3連休の最後の日(11/25)、トレイルランの行き先に選んだのは今回も奥多摩方面です。ただし、今まで走ったことのないルートを試してみようということで、鍾乳洞で有名な「日原」(にっぱら)を出発点にして、あまりメジャーではない「天目山/三ツドッケ」(1576m)と「蕎麦粒山」(1473m)を目指すことにします。ゴール地点は、時間によって秩父または青梅線沿線に下山することにします。
ウェアは前回に引き続き、冬用サイクルジャージ+ユニクロのヒートテックタイツ・7分丈ドライパンツです。ただし、寒さを考えて、トレランシューズはアッパーもソールも厚めのNewbalance M780Jにします。


週末の早朝、6時23分に奥多摩駅に到着すると、すでに駅前に停車していた「東日原」行きのバスは、この電車で到着したハイカーを乗せるとすぐに出発。30分ほどで終点に到着します。登山口への目立った道標がないので、バス停の先へと歩いていくハイカーの後を追うと、どうも方向が違うようだと気づきます。ポータブルナビでルートを表示してみると、やはり位置がずれています。バス停に引き返してあたりを歩き回ると、バス停の手前に「天目山」方面への道標を見つけます。先ほどの道は、西の「鷹ノ巣山」や「雲取山」方面に向かうルートのようです(あとで調べてみると、そのルート上に登山口へ向かう階段があるようです)。
東日原バス停バス停の裏の坂道を登るようやく見つけた登山口への案内
東日原バス停バス停の裏の坂道を登るようやく見つけた登山口への案内

ルート上の道標に従って先へ進むと、登山口へのあまり目立たない階段があります。ここを登ると民家の軒先に出るので、一瞬、心配になりますが、「一杯水方面」という小さな立て札があるので、ここを登っていきます。すると普通の道標が現れるので一安心。ポータブルナビも、ルートが正しいことを示しています。ルートは採石場の横をかすめて、次第に勾配が増してきます。ここでは走るのをあきらめ、早歩きで登っていきます。
階段を上がって登山口へ民家の先から登山道へ急坂は早歩き
階段を上がって登山口へ民家の先から登山道へ急坂は早歩き

やがて周囲が開けてきて、なおも先に進むと「ヨコスズ尾根」と呼ばれる細い尾根道となります。それまでは鈴の音だけが聞こえていた先行するハイカーを追い越すと、いつの間にか木の枝越しに富士山も見えるようになっています。
次第に視界が開ける細い尾根道を走る木の枝越しに見える富士山
次第に視界が開ける細い尾根道を走る木の枝越しに見える富士山

出発から2時間弱の午前9時を過ぎたころ、しっかりした小屋とテントが視界に入ると、そこが「一杯水避難小屋」です。テント泊のペアのハイカーと非難小屋泊まりらしい2、3人のハイカーの姿があります。ここから「天目山」に向かおうと、小屋の手前から先に延びている道を進むと、それは巻き道であることに気づきます。来た道を引き返すと、小屋の裏手の地面の上に「三ツドッケ入口」という小さな板切れが置いてあります。これでは、なかなか気づかないはずです。「天目山」までの距離は短いものの、急な登りが続きます。しかし、いったん頂上に立つと、なかなかの眺望です。富士山もくっきりと見えています。一通り周囲の山々を眺めたあとで尾根道に戻ります。「一杯水避難小屋」に戻る手前に奥多摩と秩父との境界上を走る尾根道が通っていたので、そこを下りていくと、先ほど見た巻き道の先に合流して「蕎麦粒山」へ向かうルートとなります。
一杯水避難小屋天目山の頂上からの眺め巻き道と合流
一杯水避難小屋天目山の頂上からの眺め巻き道と合流

ここからは、しばらく気持ちよく走れるコースが続きます。道幅は広く、アップダウンも適度なので、この区間に限ればまさに理想のトレランコースです。途中の「仙元峠」は巻き道でやり過ごしたあとには、「蕎麦粒山」への急登が始まります。ここからの眺望もよく、周囲の山々の写真を撮ったはずなのに、あとで確認するとなぜかデータは記録されていませんでした。ここでも、すぐに下山し、再び気持ちのよい尾根道となります。調子に乗ってスピードを出して走っていると、いつの間にか頭に乗せていたサングラスがなくなっているのに気づき、数百メートル戻って探すことになりました(幸いにも発見)。
トレランを満喫できるコース蕎麦粒山の頂上再び広い尾根道を走る
トレランを満喫できるコース蕎麦粒山の頂上再び広い尾根道を走る

この先のルート上には秩父の「有間山」や「棒ノ折山」への分岐がありますが、ここは直進して、すぐ先の「踊平」(おどりだいら)へと向かいます。というのは、「踊平」までは舗装された林道が通じているというので、確かめてみたかったからです。奥多摩駅から「踊平」まで自転車で登ってくれば、そこを起点にしてトレランを楽しめそうです。そして、「踊平」に着いてみると、眼下には確かに舗装道路が見えます。自転車を長時間置いたままにすることになりますが、一度試してみてよいかもしれません。
ここから先のルートとしては、4つの選択肢があります。引き返して「棒ノ折山」へ向かうか、このまま南の「川苔山」へ向かうか、それとも林道を下って「川乗橋」のバス停に行くか、あるいは沢沿いにJRの駅がある「川井」に下るかです。ここまで尾根道ばかりだったので、沢沿いの道もおもしろそうだと考えて、「川井」に向かうことにします。
選んだルートに入ると、すぐにこれがあまり使われていない登山道であることがわかります。急な下りのトレイルの上には落ち葉が深く積もっていて踏み跡が確認できず、落ち葉を足でかき分けながら先に進まなくてはなりません。木々に結びつけられたリボンがなければ、進む方向を決めるのにも時間がかかりそうです。
踊平から見える林道踊平の4差路ルートの目印のリボン
踊平から見える林道踊平の4差路ルートの目印のリボン

ようやく水が流れる沢沿いの道になると勾配はゆるくなりますが、滑りやすい岩が多く、ところどころで橋を渡らなければならないので、ほとんど走ることができません。途中ですれ違ったのは、単独のハイカーと家族連れのハイカーだけです。午後1時に「百軒茶屋」手前で「大丹波線林道」にたどりつきます。ここからは、林道をトレランモードで走ることにします。
すぐに砂利道の林道が舗装道路に変わり、20分ほどで「百軒茶屋」を通過、バス停のある「清東橋」に着きます。時刻表を見ると、バスは1日に3本程度です。JR川井駅まではあと4kmほどなどで、ジョギングのスピードで走り続けます。そして、「川井」の「奥多摩大橋」が見えると、時間は午後2時で、今回は7時間のトレランでした。
沢沿いの道百軒茶屋を通過川井駅へ
沢沿いの道百軒茶屋を通過川井駅へ


■行程
・東日原バス停7:15
・採石場横7:44
・一杯水避難小屋9:05
・天目山9:30
・蕎麦粒山10:31
・踊平11:31
・百軒茶屋13:21
・川井14.02

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